(2018.5.15)
1. 構想図
まずは簡単な構想図を3D CADで作成してみました。
設計のポイントは次の通りです。
・パーゴラのサイズは4×4×4mでスパンを2m
4mの1本ものではたわんだりコネクタとの連結強度があまり取れません。
ちなみに2mスパンだと中心に40kgの荷重を掛けた時に5mmたわむ程度です。
・アルミパイプはφ43 標準パイプ
パイプφ53がさらにパイプ強度はありますが、コストが高くコネクタ種類も少ないので
φ43にしています。
パイプ自体への荷重はあまりなくパイプどうしの連結強度の方が重要だと思ったので
コネクタを補強することで補おうと考えています。
・パイプどうしをつなぐコネクタには高強度を選定
コネクタには最も強度があるタイプを使っています。
これで引抜荷重は50kgとなり、モーメントは24kg/m(コネクタから1m離れた点に
24kg加えると外れる)となります。
さらに火打ち梁のような角に補強を入れると大人がぶら下がれる強度になると思います。
・カーテンはパイプをレーンにしてリングをかける
パイプはカーテンレールにように使えるのでリングを掛けて、そこにカーテンの歯止めを
通して動かせるものを考えています。
これが最もシンプルな方法だと思います。
こちらに似たようなカーテンを取り付けた事例があります。
(https://www.frame-diy.com/2017/11/18/page-4086/)
そこではリングにフックを付けましたが、今回はリングに直接歯止めを通すものです。
・総重量は50kg程度
ざっくりした計算ですが、サイズは大きいものの全体の重量は50kg程度です。
アルミパイプφ43 4mでも3kgほどしかありません。
扱いやすく組立てにはとても良いのですが、やはり強風時に面が広いために飛ばされる
可能性があります。
そのためしっかりした固定が必要となります。
(2018/6/6)
1. パーゴラ固定案
パーゴラの固定方法を考えています。
ただやはり難しく、自信を持ってオススメできる方法がまだありません。
まずはアイデアを思いつくまま案として書きますので現実的な方法があるか検討下さい。
(案1)
柵を基準として平行してパイプを設置してコ型ボルトで固定。
そこから柱を立ててパーゴラを組み立てる方法です。
コ型ボルトはこちらのような金具です。
コの中に柵とパイプを入れてナットを締めこむことでプレートで挟み込んで固定します。
この方法では柵の固定強度とほぼ同じ強度でパーゴラを固定できると思いますが、
設計が難しくなります。
(案2)
パーゴラを単独で製作してその柱に水平にパイプを連結して柵の間を通してコ型ボルトで
固定する方法です。
柱の位置が制約されますが、比較的簡単に柵と固定できます。
この場合、パーゴラの固定強度は柵の固定強度ではなく、固定しているパイプとパーゴラを
連結するコネクタ強度になります。
(案3)
パイプをコンクリート壁間で突っ張って底梁を作る方法です。
パイプはアジャスターという部品を使うことで突っ張り棒のような使い方ができます。
ただし突っ張り棒のような弱い突っ張りでなく、かなり強い突っ張りです。
もし柵の主柱を突っ張ったら曲がるくらい強いです。
この梁にパーゴラを組み立てればコネクタ強度の固定強度が得られます。
(2018/6/13)
1. 歯止めの固定方法
歯止めとリングはワイヤーで固定してもいいですが、キーホルダーでよくある
2重リングを使えないかと考えていました。
(参考ページ https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221004961836/?rid=rid3)
ステンレス製であれば錆びないと思います。
2. ロープ固定方法
ロープはパイプの柱にウォールフックという部品を取付けて固定する方法があります。
アルミパイプに下穴を開けてビスで固定すればしっかり固定できます。
(参考ページ https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/221000605545/?rid=rid3)
アルミパイプへの穴あけ加工はこちらに動画がありますので参考にして下さい。
3. クロスの開閉について、
クロスを開く分は問題ないかと思いますが、閉じる時にクロスがどの程度まとまるかが
正直わかりません。
クロスの柔らかさや重さ、リングの滑り具合等によって変わると思います。
(2018/6/18)
1. パーゴラ設計
寸法変更したパーゴラを作図しました。
(ポイント1)
屋上フェンスに固定するためのパイプを4か所取り付けています。
いずれも長さは200mmで自由に上下に動かすことができます。
またこのパイプの取付いた柱は自由に横にずらすことができます。
このXY軸調整を使ってフェンスの柱に合う位置に調整して固定します。
反対側の柱2本は雨よけがない方向なので不要となります。
(ポイント2)
屋根のパイプと柱パイプには斜め梁となるコネクタを極力追加して強度を持たせました。
また柱がどれくらい固定できるかはやってみないとわからないので柱間の補強梁は
取り付けていません。
とりあえず最もシンプルな形で作って、強度が足りないと感じた場合に
後で追加してみては如何でしょうか?
取付しやすいように必要と思われるパイプは動かせるようにコネクタを選定していますが、
現地で調整することがあるためこの時点で寸法を決めることができません。
(ポイント3)
日よけクロスは屋根部分は取り付けられるようになっていますが、
同じパイプに2軸のカーテンリングを通すことが難しく、
側面クロスは別パイプが必要になるかと思います。
(ポイント4)
以前、パイプを床のメッシュパネルに直置きしたくないとの話がありましたが、
その場合いくつか方法があります。
案1 : フレームを1本設置してその上にパイプを置く
パイプは曲面になっているためこれをパネルの上に置くと安定感がでません。
そのため方形状のフレームを置いてパイプに連結する方法です。
欠点はフレーム費用が掛かるため少し高くなります。
案2 : スタンドを使う
パイプスタンドという部品を使う方法です。
これだと1個1000円くらいで買えます。
案3 : キャップを付ける
パイプの先端に樹脂キャップを付けることができます。
そうすればパネルを傷付けることがありません。
(2018/6/18)
1. パイプ柱の設置方法
ご依頼があったように柱の下にパイプを敷く取付方法に変更しました。
下に敷いたパイプもφ43mmです。
2. 側面日よけ取付パイプ
側面日よけクロス用のパイプを追加しました。
パイプ径はφ28mmで滑りパイプというものを使っています。
(参考URL https://fa.sus.co.jp/service/catalog/GF-006_048.pdf)
滑りやすいとのことですが、私は使ったことがないのでどの程度かは判りません。
普通のパイプにすることもできます。
(2018/6/20)
1. パーゴラの構造について、
東西方向にすべりパイプを追加した図面です。
この構造で一度見積もりをとってみます。
寸法は問題ないでしょうか?
高さと東西方向はいいとしてフェンス間にあたる南北部分が3896mmとなります。
まずはこれがフェンスに干渉せずに設置することができるか、
それと追加の200mmパイプでフェンス柱まで届くかの確認をお願いします。
また東西方向の滑りパイプですが、パイプ柱とフェンス柱をU字ボルトで固定する際に
パイプ柱の位置を調整されると思います。
滑りパイプは柱パイプ間に入っているため柱パイプを動かして間隔が変わると
滑りパイプの長さもそれに応じて変える必要があります。
そこでここのパイプは柱パイプを調整後に寸法を測定して切断されては如何ですか?
100均の金属用ノコギリで簡単に切断することができます。
こちらで以前、別の相談者にパイプのカット方法を紹介しています。
(https://www.frame-diy.com/support-exp/page-7274/)
また滑りパイプですが、ここのリングをボール付きリングにすればむしろ
普通のパイプの方がいいかと思いますが如何でしょうか?
2. 組立てについて、
確かにパイプが太いので組立てが結構大変だとおもいます。
φ43mmパイプは0.75kg/mあるため4mで3kgになります。
そのため天を組み上げると10kg以上になり、しかも大きいため
多分起こせないと思います。
私がこれまでテラスなど作ったときは柱を固定してその上に梁を
入れて門柱にして最後にそれらを連結する方法を取っています。
組立て方法についてはもう少し時間を下さい。
私なりに今一度考えてみます。
また組立てはボルトを締めこむだけなのですが、安全のためにロックタイトという
ネジの緩み防止剤を付けます。
アルミは熱伝導率がいいため屋外で使用すると熱膨張と収縮を繰り返しネジが
緩むことがあります。
特に屋上でネジが緩んで部品が外れると大変です。
別に難しいことはなくネジに液体を塗って締めこむだけの簡単なものです。
こちらにその方法を紹介しています。
(https://www.frame-diy.com/support-exp/page-9942/)
コーナンに売ってあると思いますので、必要であれば型式を調べます。
(2018/6/25)
1. 天パイプについて
メールにあったようにφ28の滑りパイプを天クロス用に使ってしまうと
側面用のパイプがなくなるかもしれません。
同じパイプに2方向のクロスのリングを通すと上手く動かなくなりそうです。
そのため私は元々のレイアウトの方が良いと思います。
また天パイプと滑りパイプの連結ですがクロス重量次第ではたわむかもしれませんが、
あくまでクロスが10kgを越えるような重さの場合です。
それ以下であればさほど問題ないと思います。
また滑りパイプと天パイプの補強ですが、滑りパイプ側面にコネクタを取り付けられません。
もし取り付ける場合は普通のパイプに戻せば可能です。
ただそれを付けることでそこまで大きな違いはでないように思います。
(2018/7/13)
1. 組図
アルミパイプレイアウトは次のようになります。
同じ径のパイプでも長さ違いが複数ありますので事前に確認してください。
コネクタレイアウトは次のようになります。
ただしポイントコネクタ(斜梁のようなコネクタ)は実物を見て強度的に弱そうな場所に
変更されても結構です。
①パイプ(D)とパイプ(A)

GFJ-209とGFJ-B80
②パイプ(A)とパイプ(B)とパイプ(D)

GFJ-209、GFJ-B80
③パイプ(D)とパイプ(E)とパイプ(F)

GFJ-215、GFJ-B80
④パイプ(G)

GFJ-028
⑤パイプ(C)

GFJ-209
2. 組立方法
実際に私が組み立てていないためあくまでこれまでの経験を元に考えた方法です。
もし現場で他に良い方法があればそちらを採用して下さい。
①U字ボルトの選定
パイプと柵を並べてどれくらいの幅になるか測ります。
そしてその寸法に入るU字ボルトをホームセンターで購入して下さい。
②片側柵にパイプを仮止めする
次に柵の横に底パイプ(A)を置いて柱パイプ(D)を1本組み立てます。
位置をある程度決めたらU字ボルトを使って倒れないように仮止めして下さい。
柵とパイプの固定は両側で異なりますので柱の調整が難しい方を先に作って、
柱の位置を調整しやすい方を後で作ります。
同じようにもう一方の柱パイプ(D)も仮固定します。
柱パイプ(D)は底パイプ(A)の上を自由にスライドできるので
柵の位置に柱パイプ(D)を合わせて下さい。
③反対側柵にパイプを仮固定する
この作業が最も調整が必要だと思います。
両柵の柱パイプ(D)を平行にして奥行きパイプ(F)で連結しますが、
その時に柱パイプ(D)と両柵が固定できるかどうかで位置を調整します。
柱パイプ(D)に奥行きパイプ(F)を足元付近に取り付けて反対側の柵まで伸ばします。
反対側柵では届いた奥行きパイプ(F)に柱パイプ(D)を取付け底パイプ(A)に固定します。
その後、柱パイプ(D)を柵と仮固定します。
もう一方の柱も同様に奥行きパイプ(F)から柱の位置を決めて仮固定します。
両柵の柱パイプ4本は平行になって奥行きパイプ(F)で連結できること、
そして両柵と柱パイプ(D)4本が全てU字ボルトで固定できることがポイントです。
両柵側の柱パイプ(D)が柵にU字ボルトで固定でき、奥行きパイプ(F)を取り付けたら
側面パイプ(E)を取り付けて柱パイプ上部が動かないように固定して下さい。
もしパイプ長が長い場合はパイプを切断して下さい。
切断方法はこちらで紹介しています。
④天パイプの取付け
この作業は長いφ43パイプを高所で作業するため、出来れば2人で作業して下さい。
まずは奥行きパイプ(F)をある程度上までずらして柱パイプ上部が動かないようにします。
そして両柵の柱パイプにコネクタを取り付けてそれぞれ天パイプ(A)を固定します。
そして両天パイプ(A)の間に天奥パイプ(B)を取り付けて、天奥パイプ(B)の中央付近に
天中央パイプ(C)を取付けます。
⑤補強仕上げ
最後に補強コネクタ(GFJ-B80)を必要な場所に入れて補強して下さい。
リングは完成後に一度片側のコネクタだけ外してそこから入れても結構ですし、
最初から入れて動かないようにテープで貼り付けておいても大丈夫です。
ネジロックも一度完成した後でボルトを1本ずつ外して付けていく方がいいかと思います。
完成していればコネクタが一箇所外れたくらいでは動きません。
この時点で強度的に弱い場所があればご連絡下さい。