パントリーに可動式収納棚をDIY!(設計編)

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1. はじめに

最近の家はパントリーと呼ばれる食料品など

格納する小室がよくあります。

出典 : http://www.total-housing.net/rakukaji-theatre/001-2/

賃貸住宅にもこのパントリーがありますが、

恥ずかしながら上手く利用できていません。

そこでパントリーを使いやすいように

可動式の収納棚を作ろうと思います。




2. 今のパントリーの姿

これはあまりお見せできないものですが、

現状の様子はこちらです。

元々整理整頓が苦手な夫婦なのでこんな状態。

パントリーには仕切り板がついていません。

そのためこのまま使うと上の方の空間が

無駄になってしまいます。

そこでここに可動式の収納棚を作って

もっと上手に整頓してみましょう。

3. パントリーの問題点

収納棚を作るにあたり、このパントリーの

問題点を挙げてみました。

・賃貸住宅なので穴あけできない

この家でDIYするといつも問題となります。

市販品で棚を作るレールがよくありますが、

いずれも壁に穴を空ける必要があります。

しかしここは賃貸

壁に傷つけず元に戻せることが必要です。

・パントリーに合う棚がない

パントリーのサイズにぴったり合う市販の

棚がありません。

しかも高さが2m以上もあるので中に

入れるのも大変です。

・室内空間が高い

パントリーの幅や奥行はさほどありませんが、

高さが2m以上もあります。

そのためもし棚を作ってもバランスが悪いと

安定せずに倒れることもあります。

賃貸住宅で壁に穴を空けられないということが

難しくさせています。

それではこれらの問題をクリアした収納棚を

考えてみます。

4. 可動式収納棚の構想

壁を傷付けない方法として突っ張り棒を

使う方法が一般的です。

しかしこの方法は強度が取れにくく、

緩んで外れることもよくありますね。

今回は突っ張りパイプで作ってみます。

(これも私が作った造語です)

アルミパイプを室内で突っ張って固定して、

そこに棚段を作る方法です。

突っ張りパイプを利用したDIYはこちらから

見ることができます。

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(突っ張りパイプDIY記事)

 キッチンに目隠しカーテンをDIY

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突っ張り棒と似ていますが、

パイプを使うと次のメリットがあります。

・横でなく縦突っ張り固定ができる

このパントリーで突っ張り棒を使う場合、

普通はに棒を突っ張ります。

すると突っ張った面と荷重がかかる方向が

同じとなり滑りが起きやすくなります。

横に突っ張る場合

これに対してパイプを使うとに突っ張ります。

パイプ長は4mと長く、パイプ自体も強度が

高いので長距離の突っ張りにも耐えれます。

これにより荷重を圧縮方向で受けることになり、

滑りが起きません。

荷重はコネクタのモーメント強度次第です。

縦突っ張りの場合

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(参考記事)

     「コネクタ強度

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・構造体が作れる

突っ張り棒は基本は単体で使用するため、

全ての荷重は1本の棒で支えます。

しかしパイプ突っ張りはコネクタにより

パイプどうしを連結することができます。

複数のパイプをつなげて組構造にすると

荷重を分散できて崩れにくい棚となります。

このメリットを活かした収納棚を設計します。

5. 収納棚の設計

まずはパントリー内の寸法を測定しました。

  幅   : 770mm

  奥行き : 770mm

  高さ  : 2,400mm

多段にして高さ方向を有効的に利用します。

また3段BOXがあるため床から1mまでは

空けておきます。

設計には3D CADを使います。

アルミパイプも3D CADで設計できるので

長さや部品間違いがしにくくなります。

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(3D CADの参考記事)

 フレーム、パイプ専用3D CAD

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これで設計した棚がこちらです。

この絵では棚板がありませんが、

500×700mmの板を取り付ける予定です。

4段でいずれも自由に位置を変更できます。

足はスタンドになっていて100mmまで

高さを変えることができます。

これを調整して上下に突っ張る予定です。

スタンドを床に直置きすると集中的に

荷重がかかるので実際には板を敷きます。

天井側も集中的に押付圧がかからないように

パイプで受けて、さらに木を挟みます。

このパイプは転倒防止の役割りも果たします。

問題となるのは各段の耐荷重です。

各段は500mmで板をネジで固定します。

荷重はモーメント荷重となり、

コネクタで最も負荷がかかる使い方です。

普通のコネクタの強度は約1kg/mであり、

500mmだと2本で約4kgの耐荷重です。

これでは多少物足りません。

そこでより強いロングコネクタを使います。

これで3倍以上もモーメント強度がアップし、

500mmの2本で約13kgとなります。

この値はコネクタ結合部から500mm離れた

地点に集中荷重を加えた場合の数字のため、

実際はもっと強度がでるはずです。

6. さいごに

アルミフレームを使った突っ張り方法は

以前ご紹介しましたが、

アルミパイプの突っ張りは初の試みです。

これが上手くいけば容易に天井の高さまで

収納することも可能です。

さらに収納だけでなく、部屋の仕切り壁や

扉なども自由に設置できるようになります。

色んな可能性が広がるDIYなので、

とても便利な工法だと思います。

設計した収納棚を実際に製作した記事は

こちらからご覧ください。

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(パントリー収納棚の製作記事)

 「パントリーに収納棚をDIY(製作編)」

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他にも色んなDIYを行っています。

これまで作ったものはこちらから

ご覧いただけます。

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(フレームを使った突っ張り方法はこちら。)

 フレームでキッチンに壁収納をDIY

(フレームを使った収納棚はこちら。)

 洗面室にコンパクト棚をDIY

 「階段下収納に可動式棚をDIY

(パイプを使ったDIYはこちら。)

 アルミパイプでテラス屋根をDIY

 「回転式洗濯物乾燥スタンドをDIY

(その他の製作品はこちらから。)

   DIY製作集

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今までアルミフレームを使ったことがなく、

初めて挑戦したい方にお助けアドバイスを

実施していますので、

御質問、御相談等はお気軽に連絡下さい。

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またこれまでのサポート事例はこちら。

 「サポート事例集

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