1人で車椅子介助できる玄関階段用アルミ製ステップ製作

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1. はじめに

ここではアルミフレームやアルミパイプを

使ったDIYを紹介していますが、

LINK YOUR DESIGNという共同DIYも

行なっています。

これはアルミフレームやパイプを使ったDIY

一緒に協力しながら行う活動です。

アルミフレームやパイプはとても便利な材料で

木材にはない優れた特性がありますが、

普段身近にないため使い方がわからない

という欠点があります。

そこでアルミフレームやパイプの使い方や選定、

設計などをアドバイスしながら初めての人でも

安心してDIYできるようにするものです。

これまでの共同DIY事例はこちらで見れます。


(共同DIYサポート事例集)

アルミパイプやアルミフレームを使ってみたいという方と一緒に共同DIYを行っています。これらの材料はとても便利ですが入手性の悪さからあまり知られていません。そのため部品選定や使い方、加工、組立方法など初めての人はわかりにくいです。そこで共同DIYでは誰もが扱えるようにサポートしています。


今回の相談者は茨城県にお住いのKさんです。

ご自宅で車椅子が必要となり玄関階段の

上り下りが大変になられたそうです。

そこで階段の踏み場を広くして

車椅子の移動が楽になるような

ステップをDIYしたいという内容でした。

DIYした玄関階段ステップがこちらです。

全部で7台のステップを作って

各段に設置しています。

ステップの骨組みはアルミフレームで作り、

その上にアルミ縞板を取り付けました。

アルミ製なので雨に濡れても錆びず、

劣化もしません。

しかも踏み板を縞板にする事で

滑り防止にもなります。

今回はこの階段ステップDIYを紹介します。




2. 階段用介助ステップの相談内容

こちらがKさんから戴いた相談内容です


先ほどホームページの問い合わせフォームから

メッセージを送ったものです。

作成したい構造物のおおまかな図面を添付します。


Kさんの玄関階段がこちらになります。

自宅が少し高い場所にあるようで

階段も高くなっています。

玄関階段は7段になっており、

歩いて登る分には問題ありません。

しかし車椅子を押して上ろうとすると

たしかに大変そうです。

車椅子を介助して階段を上り下りする場合、

この階段だと1人では難しいと思います。

各段に車椅子の載せるだけのスペースはなく、

常に後ろを支えておかなければなりません。

当然、体重が後ろにかかるため重たく、

非常に危険です。

玄関階段に車椅子用スロープを付けておけば

問題ないのでしょうが、実際は難しいです。

しかもこれを工事すると大掛かりになり

費用もかさみます。

そこでステップを作って足場を広くして

車椅子を押しやすくします。

3. 階段用介助ステップの製作

3.1 階段用介助ステップの材料

使用する材料はアルミフレームです。

アルミフレームは企業や工場などでは

一般的によく使われる材料ですが、

家庭DIYで見ることはあまりありません。

金属のアルミで出来ており錆びずに

強度もあるため使い勝手の良い材料です。


(アルミフレームの種類)

 アルミフレームは断面サイズで分類されており、(15×15mm)から(100×100mm)まで幅広いラインナップとなっています。断面形状も正方形だけでなく、長方形もあります。そのため用途に応じて使い分けが可能で、例えばカーポートから小さな棚まで幅広いDIYに適応できます。フレームサイズと一緒にブラケットなどの部品もそのサイズ専用となるので注意が必要です。


アルミフレームでステップの骨組みを作り、

その上にアルミ縞板を固定します。

いずれもアルマイト処理されています。

縞板は表面に凹凸があるため滑りにくいです。

全てアルミ製のため錆びず劣化も少ないため

屋外でも安心して使えます。

3.2 階段介助用ステップの設計

次に各各段のステップの設計をします。

Kさんから事前に設計図を戴きました。

それを元に7台のステップを作ります。

各段において寸法が異なっているので、

ステップごとにサイズを合わせて作ります。

アルミフレームは専用の3D CADを使って

誰でも自由に設計することができます。

ソフトはメーカから無料で提供されており、

誰でも自由に利用することができます。

インストール方法や簡単な使い方は

こちらの記事で紹介しています。


アルミフレームの3D CAD設計)

 アルミフレームやアルミパイプには専用の3D CADが無料で提供されています。そのためこれを使えば作る前に色んな角度から見ることが可能となり、設計ミスが少なくなります。さらに部品の長さや種類、数なども自動で計算してくれるので部品手配ミスや加工ミスも低減することができます。


こちらが実際に設計した CAD図になります。

アルミフレームは20mmサイズにしました。

これと同じようなステップ図面が7枚あり、

全て寸法が異なっています。

図面ではアルミ縞板が書かれていませんが、

ステップサイズに合った縞板が付いています。

アルミ縞板は3mm厚を選んでいます。

実際に私の手元にある材料で1台試作して

耐荷重を確認しました。

各フレームのたわみ量など計算しており、

実際に載ったときの安定感もチェックします。

最後はKさんに現場で各寸法を確認してもらい

玄関階段ステップの設計完了です。

3.3 階段介助用ステップの組立

CAD設計が終われば部品を手配します。

アルミフレームと縞板、固定用ボルトなど

全てまとめて準備することができます。

メーカではアルミフレーム以外の部品も

取り扱うので可能な限り部品を調達します。

そうすればKさんが部品調達せずに済みます。

部品が届けば後は組み立てるだけです。

Kさんは初めてアルミフレームを使われるため

部品を使う場所がすぐにはわかりません。

そこで私の方で全てのステップの組図を

作成してお渡しします。

どのフレームをどこに使うかがわかるので

スムーズに組み立てできます。

アルミフレームの組立作業は簡単で

六角レンチ1本で組み立てます。

フレームの配置を間違ってしまうと寸法が

変わるので組図と同じ配置で組み立てます。

Kさんも初めは戸惑われたようですが、

部品になれれば難しくなかったとの事でした。


(アルミフレームの組立て方法)

 アルミフレームやアルミパイプの組立ては六角ボルトを締めこむだけの簡単作業です。六角レンチ1本あれば全てを組み立てることができます。ウチの小学2年生の子供でもこの通り。誰が作っても同じように組みあがるので技術が要らず、初めての方やDIYしない人も安心して利用できます。


アルミ縞板の取付穴はステップに合わせて

Kさんの方で穴あけ加工をしてもらいます。

アルミは金属ですが柔らかいため

切断や穴あけ加工が非常に簡単です。

電動ドライバーがあれば簡単に加工できます。


(アルミフレームの加工方法)

 アルミフレームは木材よりも強度があるので同じ耐久性の物でもコンパクトに作れます。その反面、木材に比べて加工が少し大変で木材ほど簡単に切断できません。そこで様々な工作機やハンドソーで実際に切断して比較しました。その結果、特別な工作機は必要なく簡単に入手できるもので加工できました。


ステップが7台もあり時間はかかりますが、

Kさんは無事に完成されました。

4. 階段介助用ステップの完成

こちらが完成した玄関階段ステップです。

アルミ縞板で覆われており、

元の階段が見えなくなっています。

特筆すべきは各段ステップの広さで

車椅子を載せることができます。

これだけスペースがあれば車椅子も斜めに

傾くことがなく安全に登れると思います。

また車椅子に載っているご家族の方も

安心できるのではないでしょうか。

費用はサイズによって異なりますが、

1台あたり2~3万円となっています。

アルミを使ってピッタリ合うものは

DIY以外でなかなか手に入りません。

しかし共同DIYで一緒に設計、製作すれば

届いた部品を組み立てるだけで作れます。

一人で難しいDIYでも一緒に検討することで

誰でも作ることができます。

5. さいごに

アルミフレームを使った玄関階段ステップは

如何だったでしょうか?

このような階段のステップやスロープは

意外と欲しくなることがよくあります。

階段での介助は人数が多いと安心ですが、

1人だと危険なケースもあります。

しかしこれをいきなり一人でDIYするには

得意な人でない限り難しいかもしれません。

アルミは普段身近に溶け込んでいるものの、

DIY材料としてはほぼ認知されていません。

しかしアルミは木材にない優れた特長があり、

特に屋外DIYでは最適な材料です。

これを使わないのはもったいないです。

アルミフレームは種類や部品が豊富なため

取扱いが難しそうに見えますが、

1つだけとても簡単な事があります。

それは組立作業です。

ほとんどの作業はボルトを締めるだけです。

そのため事前にしっかり設計さえできれば

初めてでもDIYすることが可能です。

興味がある方はぜひチャレンジして下さい。

市販品のようなアルミ製品が

自分の設計のもと作る事ができますよ。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。


アルミフレームやパイプを使ったDIYを

一緒にしてみませんか?

 DIYする時間や工具がない

 普段DIYをしないので自信がない

そんな方にも安心で手間がかからず

欲しい物が手に入る共同DIYです。

一人で考えるよりも複数人で考えた方が

よりいいアイデアも生まれます。

まず設計や構想は御自分で考えて

欲しいものをイメージしてください。

もし自分で加工から組み立てまでされる方は

必要に応じてアドバイスを致しますし、

手間な部品手配や加工をしたくない方は

こちらで設計して組み立てる状態の部品を

お送りすることもできます。

初めて使う材料で不安な方も安心して

チャレンジすることができますよ。

気に入った物が見つからない場合は

試してみては如何でしょうか?

詳しいサポート内容や進め方は

こちらで説明しています。

Link Your Design

これまでのサポート事例はこちら。

 「サポート事例集

より詳しくアルミフレームやアルミパイプを

知りたい方は動画で実物を使った説明や

実際にDIYしている様子を見ることができます。

フレームキャンパス





共同DIYにて作った屋外DIYの一例です


(耐久性、強度抜群!アルミ階段をDIYしよう)

アルミフレームとアルミ縞板を使って2段の階段をDIYしました。屋外に設置する階段ですが、全てアルミで作っているため雨に濡れても大丈夫です。階段の下にはアジャスターを付けており高さ調整することができます。そのため傾斜がある場所でも斜めになることなく利用できます。

(ペット同伴エスティマ車中泊、快適ベッドDIY)

トヨタ エスティマで愛犬と一緒に車中泊できるベッドをDIYしました。材料はアルミフレームとパイプを組み合わせたものです。走行中、愛犬は後部座席に乗るためシートはいつでも簡単に戻せるようになっています。後部座席全てがベッドになるため広々しており、ゆったりと休むことができます。

(子供用リハビリ歩行器具を共同DIY)

 障がいを持った子供のリハビリ歩行器具を共同DIYしました。アルミパイプを使って子供を上から支えてハイハイできる器具です。子供の成長に合わせて支える高さを調整でき、アルミパイプの設計自由度の高さが伺える製作品です。自分に合った補助器具をDIYしたい方は参考になると思います。

(幼稚園のホールに開閉式の舞台幕を共同DIY)

ホールを仕切る幅4mもある舞台幕を共同DIYしました。このDIYの特徴は①釘や固定金具を一切使わず、壁や床、天井を傷付けない、②幅4mもある重たい舞台幕をたわむことなく掛けて開閉できることです。一見、難しそうに見えるこのDIYですが、アルミパイプを使えばあっという間に解決です。

(室内栽培用ラックを共同DIY)

社団法人イノプレックス様と共同で室内栽培用ラックを製作しました。安全面に考慮していくつかの構造モデルを考えて強度計算を実施。見合ったコストでしっかりしたラックを製作することができました。アルミフレームは木材と違って製作する前に強度を計算できるため失敗が少なく大変便利です。


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