組立式ジュニア用サッカーゴールとミニゴールを同じアルミ部品で自作DIY

1.  はじめに

ここではアルミフレームやアルミパイプを

使ったDIYを紹介していますが、

LINK YOUR DESIGNという共同DIYも

行なっています。

これはアルミフレームやパイプを使ったDIY

一緒に協力しながら行う活動です。

アルミフレームやパイプはとても便利な材料で

木材にはない優れた特性がありますが、

普段身近にないため使い方がわからない

という欠点があります。

そこでアルミフレームやパイプの使い方や選定、

設計などをアドバイスしながら初めての人でも

安心してDIYできるようにするものです。

これまでの共同DIY事例はこちらで見れます。


(共同DIYサポート事例集)

アルミパイプやアルミフレームを使ってみたいという方と一緒に共同DIYを行っています。これらの材料はとても便利ですが入手性の悪さからあまり知られていません。そのため部品選定や使い方、加工、組立方法など初めての人はわかりにくいです。そこで共同DIYでは誰もが扱えるようにサポートしています。


今回は奈良県の少年サッカーチームのTさん

組立式サッカーゴールが欲しいという内容です。

最近では安全性から軽いアルミ製ゴールが

主流のようです。

昔の重たいゴールは使わないみたいですね。

こんなシーンにもアルミが使用されている事に

とても驚きました。

DIYしたアルミ製サッカーゴールです。

このゴールは幅5m、高さ2.15mという

少年用サイズになっています。

しかもこのゴールは組立を変えると

2つのミニゴールに早変わり!

1つの部品で2つのゴールが作れます。

こちらは幅2m、高さ1mとなっています。

分解すると軽自動車にも載るコンパクト!

この自由な設計はDIYならではですね。

今回はこちらのサッカーゴールを紹介します。




2. Tさんからの相談内容

こちらはTさんから戴いた相談内容です。


教室で使うサッカーゴールをDIYできないかと

探していたところ、こちらのページを拝見し、

アルミフレームやパイプでサッカーゴールを

作成できるものなのかと思いメールを

送らせていただきました。


私は普段からアルミフレームやパイプを触って

色々と用途を考えていますが、

目から鱗が落ちるような相談でした。

やっぱり多くの人が考えるとアイデアの幅が

とても広がります。

同じようなスポーツ道具に関するDIYでは

バスケットゴールを作った事もあります。


(分解して運べるバスケットゴールをアルミパイプでDIY)

アルミパイプを使って分解して運べるバスケットゴールをDIYしました。ゴール高さは305cmと公式サイズです。これを分解するとゴルフのキャディバックに収まります。マンションやアパートの方もこのゴールを持って近くの公園でいつでもフリースローの練習ができます。


調べてみると最近はアルミ製が主流のようで、

しかもアルマイト処理が好ましいとなっています。

これってアルミフレームやパイプそのものです。

しかも組立式もコネクタを利用すれば可能です。

そこでTさんとサッカーゴールをDIYします。

3. 組立式サッカーゴールの設計

3.1 組立式サッカーゴールの構想

Tさんのリクエストは次の2点です。

①ゴールサイズ 5×2.15m

これは少年サッカーの標準サイズで

試合もこのサイズで行われるようです。

練習試合でも使えるようにします。

②パイプ長さは1.1m以下

このゴールは持ち運ぶことを考慮して

組立式になっています。

その際に車に載せる制約から

パイプの最大長さを1.1m以下にします。

これとは別に私の知り合いから

面白いアイデアをもらって追加しました。

③同じ部品でミニゴールを作る

サッカー練習では正規ゴールサイズではなく

ミニゴールが必要なケースもあるようです。

パスワークやフォーメーションなど

ミニゲーム形式で練習する場合がそうです。

そこでこのゴールを組み替えることで

2台のミニゴールを作れるようにします。

このようなサッカーゴールは世の中に

ないかもしれませんね。

それが手に入るのがDIYの良い所です。

世の中にない物を作る挑戦はワクワクします。

この制約を満たすサッカーゴールを作ります。

3.2 組立式サッカーゴールの材料

サッカーゴールの材料はアルミパイプです。

アルミパイプは企業や工場では

一般的によく使用される材料ですが、

家庭DIYではあまり見ることがありません。

イレクターパイプと似ていますが、

全く異なる特徴があります。


(アルミパイプの特徴)

 家庭DIYで利用する金属パイプにイレクターパイプがあります。アルミパイプも同様な用途で利用できますが、イレクターパイプよりも優れた特徴がいくつもあります。ここではイレクターパイプとの比較やアルミパイプの種類について、詳しく紹介しています。


パイプ径は直径43mm28mmの2種類を

ゴールの部位によって使い分けます。

アルミパイプは直径が異なっていても

連結することができます。

そのためこのような併用も可能です。

ゴールポストやクロスバーなどボールが

当たる部位は直径43mmパイプを使用します。

それ以外の補強部やゴール内のパイプは

直径28mmパイプにします。

全て太いパイプにすると重量が重くなり、

かさばって持ち運びにくくなります。

アルミパイプはアルマイト処理が施されており

雨に濡れても錆びません。

3.3  組立式サッカーゴールの設計

アルミパイプは専用の3D CADソフト

設計することができます。

ソフトはメーカから無料で提供されており、

誰でも自由に利用することができます。

インストール方法や簡単な使い方は

こちらの記事で紹介しています。


アルミフレームの3D CAD設計)

 アルミフレームやアルミパイプには専用の3D CADが無料で提供されています。そのためこれを使えば作る前に色んな角度から見ることが可能となり、設計ミスが少なくなります。さらに部品の長さや種類、数なども自動で計算してくれるので部品手配ミスや加工ミスも低減することができます。


こちらが設計したサッカーゴールです。

ゴールサイズは2.15×5mとなっています。

最も長いパイプで1.1mとなっています。

ゴールポストとクロスバーには直径43mm

パイプを使用しており、

それ以外は全て直径28mmのパイプです。

パイプどうしは連結して延長することが

できるため、このような設計が可能です。

パイプ延長は動画でご覧いただけます。

実はここからが設計の難しいところです。

このゴールに使用した部品を組み替えて

1×2mのミニゴールを2台作ります。

ちょうど合うように各パイプの長さを

調整する必要がありました。

そうしてできたミニゴールがこちらです。

同じようにゴールポストとクロスバーには

直径43mmのパイプを使っています。

パイプを連結するコネクタを追加しましたが、

パイプは同じもので何とか組み立てました。

このようにCADで事前に確認できるため、

間違いや失敗を少なくすることができます。

この設計をもとに部品を手配します。

3.4  組立式サッカーゴールの製作

CADでの設計か終われば部品を手配します。

CADの部品リストをメーカに提出すれば

一括で部品が手配可能です。

買い物かごに入れる必要はありません。

パイプは指定の長さにカットしてくれるので、

届いた部品を組み立てるだけで完成です。

アルミパイプの組立はコネクタという部品で

パイプどうしを連結します。


(アルミパイプのコネクタ)

 アルミパイプどうしを連結する部品がコネクタです。コネクタにはたくさんの種類があり、連結方向も直角、水平、クロスなど様々な用途に利用できるようになっています。またパイプに沿って動いたり、パイプを軸に回転したりという可動できるコネクタもあります。これを利用すればDIYの幅が広がりますよ。 


また使用する工具は六角レンチのみです。

ボルトを締めたりするだけの作業なので、

初めての人でもすぐに慣れて簡単に作れます。

実際の組立作業はこちらの動画で

ご覧いただけます。

実際に組立てたサッカーゴールです。

私1人で約1時間で完成しました。

たださすがに大きいので二人作業で

組立てた方がよいかと思います。

揺らした感じでは倒れたりする様子はなく、

十分使えそうです。

こちらが組み替えて作ったミニゴールです。

先程と比べてサイズが小さいため

一人でも持ち上げることができます。

強度もしっかりして崩れる事はなさそうです。

同じサイズのゴールが2台あるので

ちょっとしたミニゲームも楽しめそうです。

同じパーツを組み替えるだけで全く異なる

ゴールが作れて一石二鳥という感じです。

またこのサッカーゴールを分解すると

長さ130cm、幅30cm、高さ20cmの箱に

納まるほどコンパクトになります。

これだと大人一人でも運べますし、

車に載せて持ち運ぶことも可能です。

4. さいごに

アルミパイプで自作DIYしたサッカーゴールは

如何だったでしょうか?

同じパーツで2つのゴールを作れます。

しかも分解して持ち運ぶことも出来ます。

今回の設計では相談者さんのリクエストで

クロスバーを5分割にしてパイプの長さを

短くしましたが、

3分割や2分割など自由に選べます。

ここがDIYの良い点で自分の理想に

合うように設計できます。

今回かかった費用は約6.5万円です。

(ゴールネット含まず)

市販品ゴールと同等もしくは安い費用で作れ、

しかも2つの用途に使えるためお得ですね。

市販品にない自由がDIYにはあります。

サッカーでなくゴルフや野球のネットにも

応用できると思います。

もし興味がありましたら、

是非チャレンジしてみて下さい。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。


アルミフレームやパイプを使ったDIYを

一緒にしてみませんか?

 DIYする時間や工具がない

 普段DIYをしないので自信がない

そんな方にも安心で手間がかからず

欲しい物が手に入る共同DIYです。

一人で考えるよりも複数人で考えた方が

よりいいアイデアも生まれます。

まず設計や構想は御自分で考えて

欲しいものをイメージしてください。

もし自分で加工から組み立てまでされる方は

必要に応じてアドバイスを致しますし、

手間な部品手配や加工をしたくない方は

こちらで設計して組み立てる状態の部品を

お送りすることもできます。

初めて使う材料で不安な方も安心して

チャレンジすることができますよ。

気に入った物が見つからない場合は

試してみては如何でしょうか?

詳しいサポート内容や進め方は

こちらで説明しています。

Link Your Design

またこの材料を簡単に入手したい人向けの

サービスも実施しています。

1日以内にSUS社製商品のお見積り

提出しています。

ホームセンターで入手できない部品も

こちらだと簡単に入手できます。

 「フレームラボショップ

これまでのサポート事例はこちら。

 「サポート事例集

より詳しくアルミフレームやアルミパイプを

知りたい方は動画で実物を使った説明や

実際にDIYしている様子を見ることができます。

フレームキャンパス





アルミパイプを使ったDIY事例です。

DIY材料として色んな用途に利用できます。


(3Fベランダに収納可能なパーゴラを作ろう)

3Fに広いベランダがありますが、日除けがないため日中は日差しが強くて外に出れません。しかし固定式にパーゴラや屋根を作ると強風で不安があります。そこで簡単に折りたたんで収納できるパーゴラをDIYしました。材料はアルミパイプとシェードでカーテンのようにシェードがパイプをスライドして動かせます。

(8mのカーポートに雨よけ壁とDIY)

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(火山灰に負けない!勝手口に屋根と壁をDIY)

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(隙間スペースを屋根付き自転車小屋に有効活用)

子供の自転車を保管する場所がなく玄関内に置いていましたが、場所を取るので玄関が狭い・・・。そんな悩みから玄関のすぐそばに屋根を付けて自転車置き場を共同DIYしました。元々屋根がなかったので特に使っていなかったスペースが屋根を付けることで便利なスペースへと生まれ変わりました。


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